2015年 05月 30日
DP2 Merrill について |
5月1日に使い始めて早1ヶ月 :-)
GW明けから、ありがたい事に仕事が忙しくなってしまい、
DP2Mを連れ出して撮影をする時間は殆ど取れていないのですが。
相変わらずカメラを弄るのだけは好きなので(笑)
寝る前だったり、会社に行く前にベランダから撮影したり、等々…。
何となく、このカメラの癖というか使い勝手を把握できたので、
この一ヶ月間ほど使ってみた感想を、少し書き綴ってみようと思います。



【カメラボディ】
水平出し用の水準器をホットシューに付け、脱着可能なストラップに替えました。
スクエアなボディ形状は可もなく不可もなく…。但し、ボディの大きさに対して、
ボタン類が少ないため多少の間延び感はあります。もう一回り小さければ更に◎。
補足ですが、このカメラの最高画質を求めるのであれば、
F4-5.6程度に絞り、尚且つ低感度(ISO100-200)に抑える必要があるため、
光量が足りないとすぐにシャッター速度が1/30sとか1/15sとか1/8sとか…。
手持ちでは厳しい領域に入ってきます。もちろん手振れ補正機能はありません(笑)
(35mm判換算で焦点距離45mmなので最低でも1/60s以上は欲しいです。)
上記の文章を読むと「不便この上ない」と思われてしまうかもしれませんが、
三脚1本あれば全て解決します。カメラ本体は355gなのでテーブル三脚で十分です。
【操作性】
MSAP+カスタム登録3種。一通りの基本は押さえているので必要十分です。
機能がシンプルなので、メニューで設定する事もシンプルです。購入した初日に、
日付や記録サイズやオートパワーオフ等の設定をした以外は何も弄っていません。
QS(クイックセット)ボタンのカスタマイズも出来るみたいですが初期設定のママです。
秀逸だと思ったのがMFの操作性。MFでは厳密にピントを追い込むため、
拡大表示をする機能があるのですが、そのアプローチ方法が多岐に及んでいます。
・AF⇔MFモードの切り替えは、背面のFOCUSボタンで一発切り替え。
・AFモードで、シャッター半押し合焦後ピントリングを回すとMFモードに入り拡大表示。
・MFモードで、okボタンを押すと拡大表示される。
・MFモードで、シャッター半押しの状態でピントリングを回すと拡大表示される。
拡大表示の状態でコマンドダイヤルを回すと拡大率がx4倍x8倍x12倍に変更可能。
MFモードで表示されるスケールバーの被写界深度の目安が絞りと連動している。
正直、手持ち撮影ではMFモードにしても画面がプルプル震えるので使い難いですが、
三脚に固定した状態で、上記の作法に則りMF操作を行なうと快適この上ないです。
また、ピントリングを無限遠方向に回すときは無感触ですが、
最短撮影距離方向に回すときは「カリカリカリ」とピントリングに手応えを与えています。
自分の知りうる限り、ここまでMF操作が充実しているカメラは他にありません。
【ワークフロー】
唯一、欠点(?)を挙げるとすればPCでの「RAW現像」です。厳密には、
純正のRAW現像ソフトの挙動が重すぎて(掲示板では"良く落ちる"という報告も…)
何か作業をする気が全く起きません。ピントを確認する為に等倍表示にする事ですら、
45秒ほど待つ必要があります。それからやっと微調整の作業に入れる訳です…orz。
使い勝手の良い他社の現像ソフト(例えばLightroomあたり)が対応して貰えれば
話は変わりますが、今のところ唯一現像できるのが純正のSigma Photo Proのみ。
このRAW現像に伴う悩みは大多数の人が抱えている問題のようでして、
何種類かワークフローが考えられています。今回は3パターンを紹介いたします。
<パターン1>
・撮影はRAWのみ。
・Sigma Photo ProはTiFF(16-bit)で一括変換を行なうのみ。
・出来上がったTiFF画像を使い勝手の良い現像ソフトで読み込んで微調整を行なう。
(良い点)
一括変換はバッチ処理が出来るので純正ソフトの動作は重くても放置が出来る。
(悪い点)
16-bitでもTiFFはTiFF。変換時にハイライトが飛んでいる画像は微調整で救えない。
1つの画像がRAW(約55MB)+TiFF(約85MB)=合計140MBと膨大な容量となる。
<パターン2>
・撮影はRAW+JPEGで行なう。
・JPEG画像をプレビューとしてRAW現像を行なう画像を事前に選ぶ。
・実際のRAW現像はSigma Photo Proで行なう。
(良い点)
Sigma Photo Proで「画像を選ぶ」工程は省くことが出来る。
(悪い点)
何だかんだでSigma Photo Proで現像作業を行ないたくない…。
<パターン3>
・撮影はRAWのみ。
・こちらのサイトでIrfanViewを使いRAW画像から等倍確認できることを知りました。
・あとはパターン2と同じ工程となります。
(良い点)
プレビュー用のJPEG画像が不要。RAW画像から等倍確認が出来るのが素晴らしい。
(悪い点)
プレビューはプレビューです。TiFF画像よりも解像感は劣ります。
やっぱり、何だかんだでSigma Photo Proでは現像作業を行ないたくない…。(ぉぃ)
等倍観賞時の解像感ですが、
純正ソフト>TiFF画像>(超えられない壁)>IrfanView>JPEG画像の順番です。
現状は、撮影時にハイライトが飛ばないよう若干アンダー気味に露出補正を行い、
パターン1の方法で自分は運用しています。純正ソフトが改良されるか、他の現像
ソフトが対応してもらえるか、近い将来そんな日が来るのを切望しております…。
【画質(主に解像感)】
結論を先に書きます。ISO100で光量が十分な環境で撮影という限定条件であれば、
「DP2M>(超えられない壁)>5D3(MakroPlanar T* 2/50ZE)>RX100M3」です。
(あくまでも、自分で所有しているカメラ同士で比較した感想ですが。。)
解像感だけで写真の全てが決まる訳ではありませんが、
画面の隅々までピシッと解像している写真を見るのは本当に気持ちが良いものです。
決して鮮やかな色味ではありませんが、ディテールの情報量が凄まじいのです。
昔、仕事でドラム式の製版スキャナ部門に所属していた事があるのですが、
その時に「ポジフィルムからスキャニングする際に一番気を付けるのがディテールだ」と、
教えられたことを思い出しました。具体的にはポジフィルムを人の目で見て、適正な
USM(アンシャープマスク)をスキャニング段階で掛けてあげるという意味ですが、
このディテール情報だけは後処理(フォトショップ等)で付け加える事が出来ません。
初めて、DP2Mで風景写真を撮ってディスプレイで等倍観賞した時の解像感が、
ポジフィルムをドラムスキャナで入力した画像と一緒だと感じ、衝撃を受けた次第です。
GW明けから、ありがたい事に仕事が忙しくなってしまい、
DP2Mを連れ出して撮影をする時間は殆ど取れていないのですが。
相変わらずカメラを弄るのだけは好きなので(笑)
寝る前だったり、会社に行く前にベランダから撮影したり、等々…。
何となく、このカメラの癖というか使い勝手を把握できたので、
この一ヶ月間ほど使ってみた感想を、少し書き綴ってみようと思います。



【カメラボディ】
水平出し用の水準器をホットシューに付け、脱着可能なストラップに替えました。
スクエアなボディ形状は可もなく不可もなく…。但し、ボディの大きさに対して、
ボタン類が少ないため多少の間延び感はあります。もう一回り小さければ更に◎。
補足ですが、このカメラの最高画質を求めるのであれば、
F4-5.6程度に絞り、尚且つ低感度(ISO100-200)に抑える必要があるため、
光量が足りないとすぐにシャッター速度が1/30sとか1/15sとか1/8sとか…。
手持ちでは厳しい領域に入ってきます。もちろん手振れ補正機能はありません(笑)
(35mm判換算で焦点距離45mmなので最低でも1/60s以上は欲しいです。)
上記の文章を読むと「不便この上ない」と思われてしまうかもしれませんが、
三脚1本あれば全て解決します。カメラ本体は355gなのでテーブル三脚で十分です。
【操作性】
MSAP+カスタム登録3種。一通りの基本は押さえているので必要十分です。
機能がシンプルなので、メニューで設定する事もシンプルです。購入した初日に、
日付や記録サイズやオートパワーオフ等の設定をした以外は何も弄っていません。
QS(クイックセット)ボタンのカスタマイズも出来るみたいですが初期設定のママです。
秀逸だと思ったのがMFの操作性。MFでは厳密にピントを追い込むため、
拡大表示をする機能があるのですが、そのアプローチ方法が多岐に及んでいます。
・AF⇔MFモードの切り替えは、背面のFOCUSボタンで一発切り替え。
・AFモードで、シャッター半押し合焦後ピントリングを回すとMFモードに入り拡大表示。
・MFモードで、okボタンを押すと拡大表示される。
・MFモードで、シャッター半押しの状態でピントリングを回すと拡大表示される。
拡大表示の状態でコマンドダイヤルを回すと拡大率がx4倍x8倍x12倍に変更可能。
MFモードで表示されるスケールバーの被写界深度の目安が絞りと連動している。
正直、手持ち撮影ではMFモードにしても画面がプルプル震えるので使い難いですが、
三脚に固定した状態で、上記の作法に則りMF操作を行なうと快適この上ないです。
また、ピントリングを無限遠方向に回すときは無感触ですが、
最短撮影距離方向に回すときは「カリカリカリ」とピントリングに手応えを与えています。
自分の知りうる限り、ここまでMF操作が充実しているカメラは他にありません。
【ワークフロー】
唯一、欠点(?)を挙げるとすればPCでの「RAW現像」です。厳密には、
純正のRAW現像ソフトの挙動が重すぎて(掲示板では"良く落ちる"という報告も…)
何か作業をする気が全く起きません。ピントを確認する為に等倍表示にする事ですら、
45秒ほど待つ必要があります。それからやっと微調整の作業に入れる訳です…orz。
使い勝手の良い他社の現像ソフト(例えばLightroomあたり)が対応して貰えれば
話は変わりますが、今のところ唯一現像できるのが純正のSigma Photo Proのみ。
このRAW現像に伴う悩みは大多数の人が抱えている問題のようでして、
何種類かワークフローが考えられています。今回は3パターンを紹介いたします。
<パターン1>
・撮影はRAWのみ。
・Sigma Photo ProはTiFF(16-bit)で一括変換を行なうのみ。
・出来上がったTiFF画像を使い勝手の良い現像ソフトで読み込んで微調整を行なう。
(良い点)
一括変換はバッチ処理が出来るので純正ソフトの動作は重くても放置が出来る。
(悪い点)
16-bitでもTiFFはTiFF。変換時にハイライトが飛んでいる画像は微調整で救えない。
1つの画像がRAW(約55MB)+TiFF(約85MB)=合計140MBと膨大な容量となる。
<パターン2>
・撮影はRAW+JPEGで行なう。
・JPEG画像をプレビューとしてRAW現像を行なう画像を事前に選ぶ。
・実際のRAW現像はSigma Photo Proで行なう。
(良い点)
Sigma Photo Proで「画像を選ぶ」工程は省くことが出来る。
(悪い点)
何だかんだでSigma Photo Proで現像作業を行ないたくない…。
<パターン3>
・撮影はRAWのみ。
・こちらのサイトでIrfanViewを使いRAW画像から等倍確認できることを知りました。
・あとはパターン2と同じ工程となります。
(良い点)
プレビュー用のJPEG画像が不要。RAW画像から等倍確認が出来るのが素晴らしい。
(悪い点)
プレビューはプレビューです。TiFF画像よりも解像感は劣ります。
やっぱり、何だかんだでSigma Photo Proでは現像作業を行ないたくない…。(ぉぃ)
等倍観賞時の解像感ですが、
純正ソフト>TiFF画像>(超えられない壁)>IrfanView>JPEG画像の順番です。
現状は、撮影時にハイライトが飛ばないよう若干アンダー気味に露出補正を行い、
パターン1の方法で自分は運用しています。純正ソフトが改良されるか、他の現像
ソフトが対応してもらえるか、近い将来そんな日が来るのを切望しております…。
【画質(主に解像感)】
結論を先に書きます。ISO100で光量が十分な環境で撮影という限定条件であれば、
「DP2M>(超えられない壁)>5D3(MakroPlanar T* 2/50ZE)>RX100M3」です。
(あくまでも、自分で所有しているカメラ同士で比較した感想ですが。。)
解像感だけで写真の全てが決まる訳ではありませんが、
画面の隅々までピシッと解像している写真を見るのは本当に気持ちが良いものです。
決して鮮やかな色味ではありませんが、ディテールの情報量が凄まじいのです。
昔、仕事でドラム式の製版スキャナ部門に所属していた事があるのですが、
その時に「ポジフィルムからスキャニングする際に一番気を付けるのがディテールだ」と、
教えられたことを思い出しました。具体的にはポジフィルムを人の目で見て、適正な
USM(アンシャープマスク)をスキャニング段階で掛けてあげるという意味ですが、
このディテール情報だけは後処理(フォトショップ等)で付け加える事が出来ません。
初めて、DP2Mで風景写真を撮ってディスプレイで等倍観賞した時の解像感が、
ポジフィルムをドラムスキャナで入力した画像と一緒だと感じ、衝撃を受けた次第です。
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by mabichan
| 2015-05-30 16:53
| カメラ・レンズ